電気事業等の検針日基準認めず 代替的な見積方法を容認へ

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企業会計基準委員会は12月25日、「収益認識に関する会計基準の適用指針(案)」を公表した。

同委員会では、電気事業連合会及び日本ガス協会より、収益認識会計基準において検針日基準を認めてほしいとの要望を受け検討を行ってきたが、財務諸表間の比較可能性を大きく損なうことになりかねないと判断し、現行通り検針日基準を認めないこととしている。

しかし、電気・ガス事業の場合、決算日時点での販売実績が入手できないため、見積りと実績を事後的に照合する形で見積りの合理性を検証できないなどの意見が監査人からも寄せられているため、代替的な見積方法を認めることとしている。

電気・ガス事業における分散検針による請求が行われる場合には、決算月に実施した計量の日から決算日までに生じた収益を見積る必要があり、当該収益の見積りは、通常、同種の契約をまとめた上で、単価又は使用量を見積って行われることになる。この際の使用量の見積りについては、決算月の月初から月末までの送配量を基礎として、その月の日数に対する未検針日数の割合に基づき日数按分により見積ることを認め、単価の見積りは、使用量に応じた単価ではなく、決算月の前年同月の平均単価を基礎とすることを認めるとしている。

■参考:企業会計基準委員会|企業会計基準適用指針公開草案第70号(企業会計基準適用指針第30号の改正案)「収益認識に関する会計基準の適用指針(案)」の公表|

https://www.asb.or.jp/jp/accounting_standards/exposure_draft/y2020/2020-1225.html