金融庁は11月6日、「記述情報の開示の好事例集2020」を公表した。新たに「新型コロナウイルス感染症」及び「ESG」に関する開示の好事例を取りまとめた。
「新型コロナウイルス感染症」関連では14社の開示例を紹介しており、例えば、AOKIホールディングスは、会計上の見積りの前提となる新型コロナウイルス感染症の収束時期のシナリオや、収束後に想定する需要の回復の程度について 具体的に記載している点などが評価されている。また、キリンホールディングスでは、各四半期報告書において、新型コロナウイルス感染症による経営環境の変化が自社の業績に与える影響を記載し、その対応策について、第2四半期報告書提出日時点で把握している内容を具体的に記載しているとした。「ESG」関連では12社の開示例を紹介。味の素では、重要な経営リスクとSDGsとの関連性について記載するとともに、経営戦略に与える影響を記載し、その影響の程度、発生すると想定している時期、前年度からの重要度の変化についても記載している点などが評価されている。
なお、「記述情報の開示の好事例集」は随時更新を行っており、今後は、経営戦略、リスク情報、コーポレート・ガバナンス情報等の項目の公表が予定されている。
■参考:金融庁|「記述情報の開示の好事例集2020」の公表(新型コロナウイルス感染症、ESGに関する開示)|
https://www.fsa.go.jp/news/r2/singi/20201106-3.html