厚生労働省では高年齢者雇用の重要性について国民や企業の理解の促進をすすめるため「高年齢者雇用開発コンテスト」を実施している。
高年齢者に意欲と能力がある限り働き続けられる職場づくりに関するアイデアの普及が目的だ。少子化に伴う労働力人口減少への対応策として、高年齢者の活用は必至と言えるだろう。
先般、今年度の同コンテストの受賞企業が決定した。今年度の応募は98編。厚生労働大臣表彰として最優秀賞1社、優秀賞2社、特別賞3社のほか、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構理事長表彰として優秀賞5社、特別賞17社が選ばれた。最優秀賞に選ばれたのは福井県福井市の飲食料品小売業法人で、主にコンビニエンスストアを運営している。60歳以上の職員は71名在籍しており、全体の23.7%をしめている。
表彰のポイントは、夜間専門スタッフや原則4時間勤務スタッフ、隔日勤務スタッフなど社員の働き方のニーズやライフスタイルに合わせた多様な就労形態の整備、AIを活用し、高齢者が苦手とするレジ作業の負担を軽減、惣菜の自社製造について最新設備を積極的に導入し、高齢者の体力への負担を軽減したことなどとなる。なお、同社における現在の最高年齢者は76歳だ。
■参考:厚生労働省|令和2年度「高年齢者雇用開発コンテスト」の入賞企業が決定しました|
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_13626.html