農林水産省は元年度食料・農業・農村白書をまとめ、閣議決定を受けた。白書は冒頭に「新たな食料・農業・農村基本計画」「輝きを増す女性農業者」の2テーマを掲載。新たな基本計画は3月に策定され、今後の農政の中長期ビジョンとなる。女性農業者を特集で取り上げたのは初めて。
新たな計画では、担い手や労働力の確保がますます困難になる中、家族経営を含む多様な担い手が地域の農業を維持・発展できるよう、具体的なモデルや事例を提示し、担い手の育成や所得増大に向けた進展に期待を示した。農業経営モデルについては、新技術等を導入した省力的かつ生産性の高い経営モデルを、主な営農類型・地域別に計37モデルを例示。併せて、半農半X等新たなライフスタイルを実現する取組や、規模が小さくても安定的な経営を行いながら農地の維持、地域活性化等に寄与する取組の事例を提示した。
女性農業者に関しては▽近年、認定農業者として活躍する女性農業者の増加、女性農業者による起業活動の増加が見られ、女性が経営に関与する経営体では収益性が高まる傾向が見られる▽農業・農村の持続的な発展に向け、女性が働きやすく暮らしやすい農業・農村の環境整備を進めることでさらなる活躍を推進していくことが重要―などとしている。
■参考:農林水産省|「令和元年度食料・農業・農村白書」の公表について|
https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/kihyo04/200616.html