Weeklyコラム 借金する人、しない

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学生時代の話であるが、友人の中に、気軽に借金を申込む人がいた。商売上の借金とは異なるが、一般にこのような人は仲間から余り尊敬されなかった。

経営者の中にも必要に応じて気軽に借金する人もいれば、極力借金を避けて、自力の資金内で活動している人もいる。どちらが望ましいかは判定出来ない。どんな時に借金するか、借金哲学のような方針と戦略を持つ事が有効かもしれない。

A社長(居酒屋7店経営)は10年前から自社の借入金調達能力を最大限に活用し、事業の拡大と設備の増強を図ってきた。売上高が急速に伸び、銀行からの評価も比較的高かった。しかし、今度のコロナ問題で資金繰りが厳しく、3店舗を廃止にした。 B社長(衣料品店2店経営)は、自己資本に拘り、設備資金の借入(返済は減価償却額内)はするが、運転資金の借入は原則しなかった。家族経営で人件費負担は低く、コロナ問題で休業しても何とか乗り切れそうだ。

事業経営に借入金は付き物である。要は一定の余裕を準備することが重要である。火災・地震・風水害・PL事故・情報漏洩等は、保険等で前以て用意することは当然、一定期間の営業・販売不振等による資金難にも耐える体質を構築しなければならない。