新型コロナの影響、追加情報で 翌年度に重要な影響があれば

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企業会計基準委員会は5月11日、「会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方(追補)」と題する議事概要を公表した。

同委員会では、4月10日に公表した議事概要において、新型コロナウイルス感染症の影響のように不確実性が高い事象についても一定の仮定を置き最善の見積りを行う必要があるとした上で、どのような仮定を置いて会計上の見積りを行ったかについては具体的に開示する必要があると指摘。重要性がある場合は追加情報として開示が求められるとしている。しかし、これまで公表された決算短信では、新型コロナウイルス感染症の影響が大きいと考えられる業種であっても開示がなされておらず、今後の法定開示書類においても追加情報の開示が行われないのではといった懸念が寄せられたため、同委員会では、今回の議事概要の追補を公表することにしたものだ。

具体的には、当年度の財務諸表の金額に対する影響の重要性が乏しい場合であっても、翌年度の財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがある場合には、新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期等を含む仮定に関する追加情報の開示を行うことが財務諸表の利用者に有用な情報を与えることになるとし、開示を行うことが強く望まれるとしている。

■参考:企業会計基準委員会|新型コロナウイルス感染症の影響に関する開示「会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方(追補)」|

https://www.asb.or.jp/jp/info/87343.html