Weeklyコラム 借入金による救い

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「貸しがある」と「借りがある」、気が重いのはどちらの時か。当然、一般に「借りがある」の方であろう。しかし、資金繰りに窮している場合に、銀行の融資が得られて安心する事もある。もっとも借金は後日の返済があり、気が重い事に変わりはない。

さて、大不況・大地震・大水害・新型感染症等の理由により、普通の融資と比べて有利な公的特別融資が実施される事がある。もちろん、これは社会経済にとって必要かつ大変有効な政策であろう。しかし、事業者を個別に検討すれば、様々な事態と感想を抱くようだ。例えば、有利な借入であっても、売上規模から判断してもうこれ以上の借入を増やしてはいけないと考えたり、このまま事業を続けて赤字を拡大したくないと思ったりするかもしれない。

そこで、今回の新型コロナウイルス感染症による公的融資等を受ける際、どんな心構えが必要か、一例を示したい。(1)資金繰りの苦しみは一刻も早く抜けだしたいが、今後の返済計画を必ず見直す事である。返済額と金利の拡大を認識する(2)本当に有利な資金調達は何かを冷静に検討し、金利の軽重やその他返済条件等を比較する(3)借入以外の手段が有るか無いかも検討し(例えば資産の売却等)、将来の安定経営を見据えた行動を選択する。