一般社団法人日本経済団体連合会の発表によると、65歳超の高齢者を雇用している企業は65.5%に達している。
先般公表された「2019年年人事・労務に関するトップ・マネジメント調査結果」を見ると、65歳超の高齢社員を雇用する際にもっとも重視する目的は「知識・経験等を活かした専門能力の発揮」が65.9%で最多、ついで「後進の指導・育成、技術・技能の伝承」が17.4%となっている。一方で、65歳までの高齢者について見てみると、雇用する際にもっとも重視する目的は「知識・経験等を活かした専門能力の発揮」と「労働力・人材の確保」が37.3%で並んでいる。つまり、65歳を超えても働いてもらいたい人材は知識・経験等を活かした専門能力が発揮できる者ということになる。
高齢者雇用については、健康面や安全面への配慮が欠かせない。65歳超の雇用に向けた取組みとしては、「柔軟な勤務制度の整備」が64.2%で最多、ついで「身体面や能力面の変化に伴う業務内容の変更」が39.1%となっている。65歳超の労働者の雇用が大企業ですでに65%も導入されている現状を考えると、今後は健康で能力の高い高齢者は重要な労働力として奪い合いの時代がくるかもしれない。
■参考:日本経済団体連合会|2019年人事・労務に関するトップ・マネジメント調査結果|
http://www.keidanren.or.jp/policy/2020/005.html?v=p