日本政策金融公庫国民生活事業は小規模事業者の円滑な事業承継を促進するため（１）「事業承継マッチング支援」の全国展開（２）「継ぐスタ」の全国普及促進（３）「経営者の意識喚起」の取り組み強化―に取り組んでいくことを明らかにした。
（１）は、後継者不在の小規模事業者から「第三者に引き継いでもらいたい」というニーズを引き出し、「事業を譲り受けたい」という事業者等の中から希望条件の合致するケースを探して両者を引き合わせる。１年度に主に都内で試行的に開始したが、一定の支援ニーズが確認されたことや、創業希望者は都市部に多い一方で、後継者問題は特に地方で深刻といわれている状況等を踏まえ、４月から全国規模で実施していく。
（２）の「継ぐスタ」とは「事業を受け継いでスタートする創業形態」。同公庫独自 の呼称だ。ゼロから新たに事業を始める創業に比べてコスト抑制や経営資源の承継等のメリットを得られる可能性がある。２年度には従来の一般的な創業支援に加えて「継ぐスタ」支援を全国規模で実施する。
（３）は、第三者承継に取り組みやすくなる機運の醸成に向け、事例等について商工会、生活衛生同業組合等の支援機関と幅広く共有し、連携して経営者の事業承継に向けた意識喚起に一層努めていく。
■参考：日本政策金融公庫｜「事業承継マッチング支援」を令和２年４月から全国展開～「都市部の創業希望者」と「地方の小規模事業者」のマッチングにも取り組む ～｜
