修正国際基準案に賛成意見多数 4会計基準並存の問題点指摘も

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企業会計基準委員会は、10月31日まで意見募集を行っていた「修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(案)」に寄せられたコメントについて検討を開始した。

コメントについてみると、IFRSのエンドースメント手続の実施又は修正国際基準の開発を支持するとの意見が日本公認会計士協会や日本経済団体連合会など、多数から寄せられている。その一方では、修正国際基準、日本基準、米国基準、IFRSの4つの会計基準が並存することは財務諸表利用者の利便性が低下するなど、問題があるとの指摘も一部でなされている。

修正国際基準案では、(1)のれんを非償却としている会計処理及び開示(2)その他の包括利益の会計処理をノンリサイクリングしているIFRSの規定を削除等しているが、これらの点についても多数の同意する意見が寄せられている。

ただし、のれんの会計処理についていえば、償却年数の上限を20年とした点に反対する意見があった。例えば、「のれんの効果が及ぶ期間は各企業の状況により判断されるべきものであるので、年数の上限を明示する必要はない」などの意見が大手監査法人から寄せられている。