内定取消で社名公表ペナルティ 企業イメージ毀損に注意が必要

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厚生労働省は今年3月に高校や大学を卒業して4月に就職予定であった者のうち、内定を取り消されたり、入社時期を延期された者についての資料を公表した。

同省の発表によると、23事業所で35人(前年度は22事業所で73人)が内定を取り消されている。また、入社時期を延期されたケースは該当なしとなった。今回の内定取消しについて企業規模別に見ると、従業員数99人以下の事業所で20人、100~299人以下で9人、300人以上で6人が内定を取り消されている。35人のうち、大学生等が16人、高校生が19人だ。内定の取消し理由は「経営の悪化」が最多で12事業所、「企業倒産」が4事業所、「その他」が7事業所となっている。

新規学卒者を雇い入れようとする者は、内定の取消しや入社時期の延期を行う場合、職業安定法施行規則の定めによりハローワークに通知する必要がある。また、厚生労働大臣は内定取消しが「事業活動縮小を余儀なくされているとは明らかに認められない」など、一定の要件を満たした場合には、その通知の内容や事業所名を公表することができる。今回は一事業所が事業所名を公表されており、今後の求人活動に大きな影響が出ることが予想されている。

■参考:厚生労働省|平成30年度新卒者内定取消し状況を公表します|

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_06287.html