上半期早期・希望退職募集 上場企業ですでに17社が実施

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先日東京商工リサーチから発表された、「早期・希望退職実施状況」(上場企業を対象)によると、2019年上半期(1〜6月)だけで18年の希望・早期退職者募集実施企業数(調査以来最少の12社)をすでに大きく上回り、17社に達していることがわかった。昨今、人手不足が深刻化しているのは飲食業や建設業など一部の業界や非正規雇用を前提とする職種であり、上場企業では高給な事務系社員の削減を検討しているところが少なくない。

募集人数は合計8,178人(判明分)で、前年の年間募集人数4,126人の約2倍に達し、19年全体では1万人規模にのぼる可能性も懸念されている。業種別では、電気機器5社、製薬4社が目立つ。年齢条件付での募集では、45歳以上10社が最多、次いで40歳以上2社、35歳以上1社となった。各社の懸案事項である年齢構成の偏りを適正化する目的からの年齢設定のようだ。

募集を実施した17社の業績は、直近決算で最終赤字が6社、減収減益が4社。上場企業の希望・早期退職者募集は従来の経営不振による『リストラ型』だけではなく、成長分野への事業転換を見据え、業績堅調な企業も人員適正化を進める『先行実施型』の募集が増加している傾向がある。

■参考:東京商工リサーチ|2019年上半期(1月-6月) 上場企業「早期・希望退職」実施状況、17社が募集実施、業績堅調な企業も「先行型」募集へ|

https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20190718_01.html