厚生労働省は平成30年就労条件総合調査で退職給付の実態を発表した。公開された資料によると、退職給付(一時金・年金)制度がある企業割合は8割であった。企業規模別にみると、「1000人以上」92.3%、「300~999人」91.8%、「100~299人」84.9%、「30~99人」77.6%となった。制度形態別の企業割合をみると「退職一時金制度のみ」が73.3%、「退職年金制度のみ」8.6%、「両制度併用」が18.1%である。
退職一時金制度がある企業の支払準備形態(複数回答)別割合を見ると、「社内準備」57%、「中小企業退職金共済制度」44%、「特定退職金共済制度」11.5%となっており、また退職年金制度がある企業の支払準備形態(複数回答)別割合では、「厚生年金基金」が20.0%、「確定給付企業年金」が43.3%、「確定拠出年金(企業型)」が47.6%であった。
支給実態では平成29年1年間における勤続20年以上かつ45歳以上の退職者がいた企業割合は26.6%であり、定年退職者の形態別退職給付額では勤続20年以上かつ45歳以上の大卒定年退職者で「退職一時金制度のみ」では平均が1983万円、高卒者では1159万円だった。
■参考:厚生労働省|平成30年就労条件総合調査 結果の概況|
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/18/index.html