国土交通省は都市計画基礎調査情報のオープン化を進めるため「利用・提供ガイドライン」などを策定・公表するとともに、計86市町分の同調査データを先行的にオープン化した。同省は今後、地方公共団体におけるオープン化の促進、新たな利活用の推進に努めていくとしている。
同調査データは、都市構造の比較や地域課題の解決に向けた活用等が期待されているが、個人情報保護との関係が未整理などのためオープン化がほとんど進んでおらず、加えて、情報のフォーマット等が揃っていないこともあって全国的な利用がしにくいという課題があった。今後、特に有用性の高い土地利用現況(土地利用の用途)や建物利用現況(建物の用途、階数、構造、建築面積、延床面積、耐火構造種別)については、地区(町丁・字等)単位で集計したデータのオープン化を重点的に促進する。
今回、先行的にオープン化されたのは、都市計画基礎調査データ流通研究会に参加している山形県、兵庫県、高知県、熊本県、横浜市、名古屋市、広島市の7地方公共団体が保有するもの。政府が公開を推奨するデータやルール、フォーマットも追加。併せて、官民の担当者等が、オープン化される情報を利用して分析する手順を分かりやすく解説する手順書も作成した。
■参考:国土交通省|土地や建物に関して地方公共団体が保有するビッグデータ(都市計画基礎調査)のオープン化を進めます!~官民連携したスマートシティの取組のオープンデータとしても活用~|
http://www.mlit.go.jp/report/press/toshi07_hh_000134.html