仮想通貨、暗号資産に名称変更 ICOは金商法規制の対象

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政府は3月15日、「情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律案」を国会に提出した。

国際的な動向などを踏まえ、利用者保護の確保やルールの明確化を行うもの。資金決済法の法令上の「仮想通貨」の呼称を「暗号資産」に変更するとともに、暗号資産交換業者に関する規制の整備などを行う。また、暗号資産の取引で不当な価格操作が行われているといった指摘を踏まえ、有価証券と同様、暗号資産についても風説の流布や相場操縦などの不公正な行為を禁止する。

ルールが不明確だったICOの取扱いも明らかにする。ICOとは、企業等がトークン(電子的な記録・記号)を発行して、投資家からの資金調達を行う行為のこと。今回、暗号資産を対価としてトークンを発行する行為に金融商品取引法が適用されることを明確化し、発行業者による投資家への情報開示制度を設ける。

そのほか、刑事訴訟法等と同様、違反事案の調査に電磁的記録等(サーバ等)の差押えを可能にする規定を導入する。パソコンのデータが削除されてしまったケースなど、IT化等の進展により現行の金融商品取引法の犯則調査では対応できない状況が出てきていることに対応する。

■参考:金融庁|「情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律案」説明資料・平成31年3月|

https://www.fsa.go.jp/common/diet/198/02/setsumei.pdf