経済同友会は日本の労働市場を取り巻く状況と課題を分析するとともに、(1)雇用流動化の仕掛けづくり(2)戦略的な外国人材受け入れの開かれた仕組みづくり―を提言。
(1)ではジョブ型雇用の選択肢がないことがダイバーシティや雇用の流動化を阻害しているとして、メンバーシップ型雇用からジョブ型雇用とのハイブリッド型への移行(2)では「新たな在留資格」制度の運用を円滑にする仕組みと「新たな在留資格」制度の実効性を高めるために必要な仕組み―を提案した。
メンバーシップ型雇用とは、職務や労働時間、勤務地が限定されない働き方。一方、ジョブ型雇用とはこれらが限定される働き方。提言が推奨するハイブリット型雇用とは、企業がメンバーシップ型雇用とジョブ型雇用の選択肢を設け、個人が自主的に働き方を選ぶ雇用のあり方をいう。ハイブリッド型雇用の導入により企業はグローバル化、技術革新などによる産業構造の変化に応じて柔軟に事業を組み換え、人材を確保しやすくなるなどとしている。
昨年末の法改正で創設が決まった「新たな在留資格」については、当面はパイロット的な位置付けで運用し、その効果の検証も踏まえて、見直しの検討が不可欠だとした上で、技能実習制度と独立した制度運用などを提唱した。
■参考:経済同友会|持続的成長に資する労働市場改革 - ハイブリッド型雇用と外国人材の活躍推進に向けて舵をきる -|
https://www.doyukai.or.jp/policyproposals/articles/2018/190121_1601.html