税務手続きの電子化で方向示す 財務省、政府税調総会に資料

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政府税制調査会が税制改革に向けて議論を開始した。財務省は税務手続きの電子化に関する資料を総会に提出、多くの施策について新たに概要や実施時期を示した。

マイナポータルを活用した確定申告と年末調整の電子化は平成32年分の所得税から実施を予定。確定申告のさらなる電子化では、健康保険組合等が医療費データを、保険会社等が保険料控除証明書等のデータを、それぞれ納税者のマイナポータルに通知、確定申告書等作成コーナーがそのデータを自動で取得・転記し、e-TAXで送信できる仕組みが導入される。作成コーナーとマイナポータルの連携は、連携先機関等との所要の調整等を前提に、33年1月からの実施を予定。健保組合等や保険会社等によるデータのマイナポータルへの通知は、関係府省庁との協議が必要。順次、協議を実施していくとした。また相続税の電子申告について、今年1月に決定したデジタル・ガバメント実行計画の通り、31年10月をめどに実施する。

政府税調は、企業グループ経営の多様化等を受けて、今後、連結納税制度の見直し、27年から適用された相続税の基礎控除引き下げなどの効果を見極めつつ、相続税などによる資産再分配機能の検討、老後の資産形成を支援する税制や退職所得控除等議論していく。