安価なシステムによる底辺拡大 専門システムの販売量拡大戦略

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今回はアイデアレベルであるが事例を考えてみた。IT関連のシステムで肥大化したサーバ内のデータ削除を容易にする製品ができている。価格が100万円以上に設定されており、中小企業では高いイメージがある。データ削除のほか、多くの付加価値が含まれているが、ユーザは当面データの削除だけでも安く提供してもらえないだろうかと考える。この場合、削除だけを行う簡単で安価な商品と分離して、連携ができれば、高機能システムの販売に相乗効果が生まれると考えられる。

データの削除が容易にできるという機能が、分かりやすく、しかも安価なシステムだから先行して底辺拡大の役割を果たす。知名度はあがり、関心も高まっていく。そこで、削除以外にメンテナンス領域のIT化も注目させて、高度な機能の商品が売れるようになる。

また、一種類の高価なシステムを販売するよりは、安くて問題解決が容易なシステムと本来の機能を持つシステムとの2種類を連携させることで、選択肢を与えることができる。安価なシステムで効果を実感するユーザ層が多くなり、結果、購買意欲が高まる。初期費用は高くても長期的にみると、安全で安上がりなシステムの導入を行う企業が増えてくるのではないだろうか。