社外取締役を置かない上場企業 説明義務対象は37社

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東京証券取引所に上場する97.7%の企業では社外取締役を1名以上選任しているが、社外取締役を事業年度の末日時点で置いていない上場企業等については事業報告に「社外取締役を置くことが相当でない理由」を記載することとされている。

東京証券取引所が調査したところでは、「社外取締役を置くことが相当でない理由」の説明義務の対象会社数は37社であり、このうち27社については「選任に向けて検討を行っていく」旨の説明を記載していることがわかった。そのほかの理由としては、(1)独立性があることと、自社(又は業界)に関する専門知識があることの双方を要件とした上で「適任者」が不在(2)「適任者」でない者が取締役になると、迅速かつ的確な経営が阻害される(3)社外取締役を置かなくとも、現状のガバナンス体制で十分であるとの3つの類型に分類できるという。

なお、現在、法制審議会の会社法制部会(企業統治等関係)では、会社法改正に向けた見直し作業を行っているが、社外取締役の義務付けについてはまだ結論がでていない。産業界は反対しているものの、ほとんどの上場企業において社外取締役を選任している状況では大きな影響はないといえそうだ。