役員給与の功績倍率の損金算入 平均の1.5倍まで-東京地裁

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元代表取締役Xに支給した役員退職給与を全額損金算入して確定申告をしたところ所轄税務署が更正処分を行った事案で、東京地裁は処分を一部取り消す判決を下した。

原告は新潟県に本店を置く法人。Xは平成20年に死亡、役員退職慰労金規定に基づき4億2000万円が支給された。この額をXの最終月額報酬(240万円)と勤続年数(27年)で除して計算した功績倍率は6.49倍。税務署は県内で原告と同じ条件の5法人を機械的に抽出し、その平均功績倍率である3.26倍に240万と27年を乗じた2億1124万円が相当で、これを超える額は法人税法34条2項の「不相当に高額な部分」だとしていた。

同地裁は、平均功績倍率を少しでも超えると直ちに不相当だとの考え方はあまりに硬直的だと指摘。また、納税者は税務署のような厳密な調査を行って同業類似法人の支給状況を考慮することは難しいとして、事後的な調査による平均功績倍率から相当程度の乖離を許容するのが妥当とした。その上で、平均功績倍率の1.5倍までであれば、退職給与として相当と認められる額を超えないと判示。本件では3.26に1.5を乗じた4.89倍で計算した3億1687万を超える額のみが「不相当に高額な部分の金額」に当たると判断した。