登録免許税の免除を要望 所有者不明土地に対応―法務省

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法務省が30年度税制改正で、登録免許税について特例の創設を新たに要望、相続を起因とした一定の土地の登記については同税を免除することで相続登記を促す考えであることが明らかになった。相続が行われても、長期にわたり相続登記がされず、放置された結果、所有者が不明となる持ち主不明の土地が増え、自治体の公共事業用地の取得や農地の集約、森林の適正な管理など土地の利活用にとって大きな妨げとなるケースが増えているのに対応するため。

相続登記は義務ではなく、費用(登録免許税等)もかかるため、相続時に後回しにされ、そのまま放置されてしまうことが多い。相続登記に係る登録免許税は、不動産の価額(固定資産課税台帳の価格)の0.4%。たとえば、課税台帳の価格が1,000万円の土地だと4万円となる。

同省の要望は▽相続発生から30年以上経過した土地に関して、当該相続を起因とした登記を申請した場合に、その所有権についての相続登記に係る登録免許税を免除する▽課税標準額が一筆当たり20万円以下の土地に関して、相続を起因とした登記を申請した場合に、その登録免許税を免除する―というもの。衆院解散前には政府・与党においても、法制面から解決へ向けた機運が高まっていたといわれる。

■参考:法務省|相続登記の促進のための登録免許税の特例税目|

http://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2018/request/moj/30y_moj_k_01.pdf