Weeklyコラム 訪問販売開始の留意点

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近年は通信販売(特にネット売買が盛ん)が隆盛で、店頭販売や訪問販売の一部が低迷している。江戸時代は「振り売り又は棒手振り(ぼてふり)」と言われる、鮮魚・豆腐・冷水・花・野菜・蚊帳・草履等をかついで売り歩く商売があった。富山の置き薬等も同じ訪問販売である。時代の変遷により、カタログ・パンフレット等を持ったセールスマンが各戸を訪問して自動車・化粧品・健康食品・保険等を販売する訪問販売が盛んな時期もあった。

しかし、住宅様式や労働事情の変化(気軽に玄関ドアを開けてもらえない、夫婦共稼ぎが増えて留守宅が多い)等により、訪問自体が効率良く出来なくなっている。ところが、お客が徒歩や車で店頭に行くことが困難になる(買物難民と言う)高齢化社会が到来した。

そこで再び、訪問販売や自宅の近くに店舗機能がやって来る販売形態(行商の一種)を要望する人が増えている。そこで、店頭販売の低迷又は拡大策に悩む店舗は、訪問販売(行商も含めて)に活路を求める場合がある。その場合の留意点は、訪問販売で使う経営資源(商品サービス・客層ターゲット・営業技法・接客・販促策等)と店頭販売との相違点を明確に認識することである。また、店頭販売で培った信用が最大の武器になる事を忘れてはならない。