日本商工会議所(三村明夫会頭)はこのほど、「時間外労働規制に関する意識調査結果」を取りまとめ発表した。本調査は、全国の中小企業1,581社を対象に、時間外労働規制への対応等を把握するために、ヒアリング調査を行ったもの。(調査期間:平成28年10月3日~11月4日、回答数:1,581事業者)
調査結果によると、時間外労働を可能とするいわゆる36協定(労働基準法第36条で定める届出)を締結している企業の内、限度時間を超えて時間外労働を可とする特別条項については、約半数が「有り」と回答。また、36協定の見直しについては、約半数の企業が「賛成」で、「一定の上限規制は必要だが、業種業態・企業規模等を考慮し、柔軟な制度設計とすべき」と回答した割合が最も多かった。
長時間労働是正に向けた効果的な対策は、「労働者・経営者の意識改革」が最も多く、次いで「是正するというトップの強いコミットメント」が続いた。また効果が見込めない対策として「労働法・制度の規制強化(勤務間インターバル規制の導入、違反者に対する罰則・監督指導の強化等)」「発注者との取引条件ルール見直し(不規則・短納期要求を無くす等)「残業削減に対するインセティブ付与」等が挙がった。
■参考:日本商工会議所|「時間外労働規制に関する意識調査結果」について|
http://www.jcci.or.jp/news/jcci-news/2017/0201140000.html