中小会計指針の改正案が公表 固定資産に「敷金」を追加へ

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日本税理士会連合会、日本公認会計士協会、日本商工会議所、企業会計基準委員会の4団体は10月28日、「中小企業の会計に関する指針」(以下、中小会計指針)の改正案を公表した。

見直しの対象となったのは、昨年度の中小会計指針の改正で今後の検討事項に挙げられていた資産除去債務である。この点、中小会計指針専門委員会が中小・小規模企業者を対象にアンケート調査したところでは、資産除去債務による影響を受ける会社の範囲は限定的であるため、資産除去債務を各論の1項目とする必要性はないと判断した。ただし、賃貸借契約に基づく原状回復義務があるケースについてはニーズが認められたことから、改正案では、各論の「固定資産」に「敷金」のパラグラフを新設し、賃貸借契約に基づく原状回復義務の会計処理を含む敷金の取扱いを示している。

そのほか、企業会計基準委員会から企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」が公表されたことを踏まえ、参照条文の置き換えが行われている。ただし、各論の「税効果会計」の取扱いの見直しは行われていない。

なお、改正案については、11月28日まで意見募集を行った後、平成29年1月には正式決定する予定だ。