Weeklyコラム 一般商店とチェーン店

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X商店街協同組合の実態調査に関与する機会を持った。A理事長の聞きとり調査から始まったが、組合員の参加意識になると暗い表情をした。「従来からの組合員(一般商店が多い)は大抵協力的だが、チェーン店は団結力や協調性に問題がある」と。

チェーン店(又は加盟店)の一部はイベント活動に参加しない。組合への加入率も一般に低い。一般商店の中には、自分の店舗を休みにしてイベントに参加する人もいる。商店街全体の集客力増強を目的にイベントを実施することが時に空しくなるそうだ。一番の問題は、最近のIT技術発展によって商店街がポイントカードやネット販売等を立ち上げる場合である。チェーン店は独自のシステムを既に構築している為か、参加意欲が低い。チェーン店はもともと広告やセール等の販促を本部主導で実施していて、商店街の共同販促に乗り気ではない。

そこで、一般商店とチェーン店の共通課題を解消する為に、街路灯のLED化、防犯カメラの設置、買物弱者対策(宅配・送迎・休憩所等)、街ゼミ、歩道のバリアフリー化等を実施するところが増えている。同じ地域で商売を営む者でも、営業システムや販促活動は統一出来ないが、防犯・交通・福祉・教育等の環境を充実させ、商業集積の魅力を上げることは出来る。