就活生は困っている? 就活ハラスメントの実態

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日本労働組合総連合会(連合)は、内定・入社前後にどのようなトラブルがどの程度発生しているのかを調査した。大学卒業後に新卒で正社員として就職した全国の入社2~5年目の男女1,000名の有効サンプルを集計、その結果を公表した。

注目したいのが、4人に3人が「就職活動の中で対応に苦慮する要求を経験した」と回答している点だ。この部分だけを見ると、セクハラやパワハラ、または家族構成等の個人情報にかかる部分についての質問でもされたのかと思われるが、実際には「他の応募企業の選考状況を聞かれた」、「他に応募している企業名を聞かれた」、「内定時に、その企業に就職するという誓約書の提出を求められた」、「内定を伝えられたあとで、他社の選考を辞退するように求められた」、「内定時に、保護者の同意書の提出を求められた」といった項目が上位となっている。

企業の採用担当者からすれば、自社に就職する可能性の少ない学生に内定を出してもあまり意味はなく、内定辞退者が続出して採用予定数を満たせないのは死活問題であり、責任問題になりかねない。しかし、学生たちは上記のような質問や要求は「対応に苦慮する要求」と感じている。採用する側とされる側の溝は深いようだ。