海外での知財訴訟費用を補助 保険制度を創設―特許庁

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特許庁は、中小企業が海外で知的財産侵害の係争に巻き込まれた場合のセーフティーネットとして、海外で行う知財訴訟費用の一部を賄う保険制度を創設した。対象となるのは、中小企業等を会員とする全国規模の団体に会員登録した中小企業。同保険に加入する際、掛け金の負担が半額となる。この種の保険は日本初という。

同保険の募集は8日から開始済み。29年2月1日付までなら中途での加入も可能。保険期間は28年7月1日午前零時から29年6月30日午後零時まで。運営団体は日本商工会議所、全国商工会連合会、全国中小企業団体中央会。引き受け保険会社は損害保険ジャパン日本興亜、東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険。補助率は保険加入時の掛け金の2分の1。

中小企業が海外で知的財産について出願する件数が増えているが、それに伴い中国をはじめ海外で知財侵害を理由とする係争に当該中小企業が巻き込まれるリスクも大きくなっている。外国での出願経験のある中小企業のアンケート調査では、回答企業の8%が海外で警告等を受けた経験があると回答した。そのような場合、係争の対応に要する多額の費用を用意することができず、事業撤退や会社の存続の危機に追い込まれるなどのリスクが高まっている。

■参考:特許庁|海外での知財係争リスクが少なくなります~中小企業向け海外知財訴訟費用保険制度を創設しました~|

http://www.meti.go.jp/press/2016/06/20160608001/20160608001.html