不服審査基本通達改正 期間経過後の申立正当事由など

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国税庁は先般、不服審査基本通達の改正内容を公表した。一昨年6月に改正された行政不服審査法では不服申立期間が3カ月に延長されると同時に、審査請求と再調査の請求(改正前は「異議申立て」)のいずれかを選択することができるようになる。また閲覧できる証拠書類等の範囲が拡大され、写しの交付を求めることが可能となる。

改正通達では、規定の不服申立期間が経過しても申立てができるとする「正当な理由」として、1)誤って法定より長い申立期間を教示された場合、2)地震、台風、洪水などの天災、火災や交通の途絶等の人為的障害に起因する場合等が例示された。国税不服審判所が新たに定める「標準審理期間」(1年)を経過しても、不作為の違法または裁決の手続上の瑕疵には当たらないことも明示された。

さらに、審査請求で審査請求人が原処分庁に直接質問ができるようになることについて、原処分庁は回答に確認を要するなどの事情がある場合を除いて口頭意見陳述の場で適切に回答する旨、担当審判官は質問の繰り返しなど陳述の円滑な遂行を阻害するおそれがある場合を除き、原則として質問を許可することなども示されている。

改正通達は改正行政不服審査法と改正国税通則法とともに4月1日に施行予定。

■参考:|「不服審査基本通達(異議申立関係)の制定について」の一部改正について(法令解釈通達)|

http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/igi/kaisei/160201/index.htm