原処分の一部を取り消す 請求人の主張認める―不服審

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審査請求人が賃借する建物の賃貸借契約に係る取引は、法人税法上売買があったものとされるリース取引に該当し、当該リース取引に係る課税仕入れの用途区分は、非課税用ではなく共通用に該当するか否かが大きな争点となった事案で国税不服審判所は、該当するとして原処分の一部を取り消した。 26年12月10日の裁決。

原処分庁は、請求人が締結した有料老人ホームの賃貸借契約(本件物件)については、法人税法上売買があったものとされるリース取引に該当するものの、本件物件は、入居者が生活を営む場所および日常生活を送る上で必要不可欠な場所で構成されており、全体が住宅に該当するとして、本件物件に係る課税仕入れの用途区分は、個別対応方式の計算上、非課税売り上げのみに要するものに該当する旨主張した。

不服審判所は、入居者に対して、非課税売り上げである居住スペースの貸し付け、介護サービスの提供だけでなく、課税売り上げである居室清掃や洗濯等の各種サービスの提供が予定されていた上、実際にこれらの売り上げに必要な設備を備えていたことが認められる以上、本件物件に係る課税仕入れの用途区分は、個別対応方式の計算上、課税売り上げと非課税売り上げに共通して要する課税仕入れに該当すると裁決した。

■参考:国税不服審判所|消費税法関係(仕入税額控除 課税仕入れ等の経費区分)平成26年12月10日裁決|

http://www.kfs.go.jp/service/MP/05/0501030000.html#a97