国土交通省はこのほど、マンションの管理の適正化の推進に関する法律(「適正化法」)に係る法令の順守状況についてマンション管理業者への検査を行った(平成17年度以降毎年実施)。
マンション管理業者の登録数が2,214社(平成26年度末現在)、マンションのストック戸数が約613万戸に登る中、マンション管理業者の適正な運営が望まれている。平成26年度の検査では、任意抽出の全国149社に対しての立入検査に対して、60社への是正指導が行われた。(指導率はほぼ前年並み)
指導事項別の指導率をみると、「重要事項の説明等」が26.2%と最も高く、「契約の成立時の書面の交付」が17.4%、「管理事務の報告」が13.4%、「財産の分別管理」が10.7%、「管理業務主任者の設置」が2.0%となっている。前回結果との比較は、「管理業務主任者の設置」、「管理事務の報告」がそれぞれ微増したが、「重要事項の説明等」「契約の成立時の書面の交付」、「財産の分別管理」については、5.8%、1.4%、5.7%の減少となり、一定の改善が見られた。また、平成21年度5月の政令改正への対応等に関しては、是正指導社数の延べ数が昨年の44社から30社に減少しており、こちらも制度理解が徐々に浸透してきているようだ。
■参考:国土交通省|マンション管理業者への全国一斉立入検査結果(平成26年度)の概要について|
http://www.mlit.go.jp/report/press/totikensangyo16_hh_000124.html