日本貿易振興機構(ジェトロ)バンコク事務所がまとめた「タイ日系企業進出動向調査2014年」の結果によると、タイでの活動が確認できた日系企業は4567社で、6年前に中小企業基盤整備機構が実施した前回調査に比べ683社増えた。日系企業の進出は一貫して増加傾向にあり、最近はサービス業や中小企業の進出が加速している実態が明らかになった。
4567社の内訳を見ると、製造業が2147社で全体の47.0%(前回調査48.4%)、サービス業は2261社で49.5%(同46.3%)と、サービス業が製造業を逆転した。特に直近の10~14年はコンサルタントや会計・法律事務所などの専門サービス業(53社)、飲食店(35社)の進出が目立つ。出資者を規模別に見ると、大企業が1884社(構成比50.5%)、中小企業が1427社(同38.2%)、個人が420人(同11.3%)となっており、大企業がなお過半数を占めている。
ただ、10~14年に進出した企業に限ると、中小企業が362社と大企業の276社を上回った。中小企業の進出が増加していることについて、ジェトロは「コンサルなど専門サービス業の増加により、中小企業にとって進出しやすい環境が形成されている」ことなどを挙げている。
■参考:JETRO|タイ日系企業進出動向調査(2014年度調査)(2015年6月)|
https://www.jetro.go.jp/world/reports/2015/01/fe4bde99ff9eb75e.html