国土交通省は2025年4月、「外国人技術者の採用・定着に向けたハンドブック」を公表した。中堅・中小建設企業を対象に、外国人建設技術者の採用から定着までの実務的な手引きを提供している。
ハンドブックではまず、企業が外国人を受け入れる準備ができているかを確認するチェックリストを提示し、採用ありきではなく、組織としての受け入れ体制の構築が前提であることを示す章構成となっている。次に、採用計画の立案、選考、在留資格手続き、雇用後のサポートといった一連の流れを、実務で役立つ視点から解説している。さらに、外国人技術者を受け入れている建設企業の事例も紹介されており、例えば、現地語に通じたスタッフを配置したり、定期的な面談や地域との交流を通じて定着を促進したりしている事例など、成功と課題が両面から整理されている。
加えて、在留資格の種類や手続きに関する情報、生活支援制度、さらには主要な送出し国の基本情報など、多数収録されている。また、同省はハンドブック紹介セミナーの動画も公開しており、専門家による基調講演や支援施策の解説も視聴できる。外国人材の受け入れを検討する企業にとって、本ハンドブックとセミナーは実務の指針として有益な資料といえる。
■参考:国土交通省|「外国人技術者の採用・定着に向けたハンドブック」公表!~セミナー動画も併せて公開します~|
https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo03_hh_000001_00098.html