日本政策金融公庫が行った創業融資が過去１０年で最高の実績を示し、海外展開関連制度の利用者数が過去最高を記録した。
日本公庫の発表によると、国民生活事業が２６年度に行った創業融資実績（創業前および創業後１年以内）は前年度に比べ企業数で１４％増の２万６,０１０社、金額で２２％増の２,２１４億円となり、３年連続で大幅に増加、企業数、金額ともに過去１０年で最高となった。景気の持ち直しと国の創業支援政策の効果が相まって年々創業の機運が盛り上がっていることに加え、日本公庫が創業者に対する相談態勢を整備したことも寄与した。女性層、シニア層、若者層への融資企業数も合計で前年度比１４％増の９,９８１社と引き続き増加、１万社近くに上った。
一方、２６年度の「海外展開資金」の融資実績は前年度に比べ利用社数が２３％増の１,１１６社となり、過去最高となった。ただし、金額は２３９億円で、１４％減。業種別にみると、特に卸・小売業が３９％増の５０５社を数えた。日本公庫はその背景として、世界無形文化遺産に登録された日本食や、漆器、盆栽、錦鯉など日本の伝統産業、いわゆるクールジャパン関連企業などで積極的に輸出に取り組む事業者が増加していることを指摘した。
■参考：日本政策金融公庫｜創業融資融資が過去10 年で最高の実績｜
■参考：日本政策金融公庫：｜海外展開関連制度の利用社数が過去最高｜
