帝国データバンクは「最低賃金と採用時の最低時給に関する企業の実態調査」結果を発表した。それによると、正社員、非正規社員を問わず、従業員採用時の最も低い時給は平均1167円で、2024年改定後の最低賃金の全国平均(1055円)を112円上回った。業界別では、金融、不動産がともに1261円でトップ。同調査は24年9月13日から30日まで2万7093社を対象に実施、回答率は41.3%だった。
業界別で見ると、金融、不動産に続くのは建設で1249円。以下、サービス(1208円)、卸売(1175円)の順で、これら5業界は平均を上回った。一方、農林・水産(1041円)、小売(1071円)、運輸・倉庫(1098円)、製造(1104円)は平均を下回った。
都道府県別では、最高は東京の1340円で、全国で唯一1300円を超えた。以下、神奈川(1277円)、大阪(1269円)、愛知(1208円)、埼玉(1205円)、千葉(1202円)と続き、これら5府県は1200円台。一方、青森(984円)、秋田(990円)、鹿児島(991円)の3県は1000円を下回った。特に、青森は改定された最低賃金と採用時の平均時給の差額が最小で、その差額は+31円。
■参考:帝国データバンク|最低賃金と採用時の最低時給に関する企業の実態調査(2024年9月)|
https://www.tdb.co.jp/report/economic/20241023_minimumwage/