「免税店はインフラの時代に!」外国人旅行者向け消費税免税店制度の説明会レポート

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先般よりメールマガジンやPHAROSで取り上げてきた消費税免税店制度に関する説明会が関東ブロックより始まった。初日の日比谷会場は、200席の会場がほぼ満席、自治体関係者や小売業、ディベロッパー等、多彩な面々が説明会に参加していた。

冒頭、インバウンド消費の現状が説明される。○訪日外国人旅行消費額は、2012-2014年の2年間で倍増の約2兆円と推計。○2020年に訪日外国人旅行者数2000万人を目標とする中、2015年3月期は初の150万人(前年同月105万人)を突破した、と活況を呈する説明がなされた。

免税店は一般型と委託型の2種類

消費税免税店制度には2種類ある。従来から許可されていたタイプが一般型消費税免税店。そして今年4月より開始され商店街やショッピングセンターなどで導入が見込まれているタイプが手続委託型消費税免税店である。委託型は、免税手続カウンターを設置して店舗を超えた免税販売手続が可能となる。各店舗でパスポートの提示等をしていた外国人旅行者の負担が軽減され、店舗側も免税手続の負担軽減となるので、より一層の免税店普及が見込まれている。委託型の導入商業施設イメージは、①商店街振興組合②事業協同組合③大規模小売店舗④一棟の建物(不動産登記上)、となっている。

導入の際は税務署へ申請

事業者(各店舗)は、委託型を導入する際に事業者の納税地を所管する税務署長の許可を受ける必要がある。

免税手続カウンターを運営する事業者は、カウンターを設置する特定商業施設ごとに納税地を所管する税務署長の承認を受ける必要がある。また申請の際は、事業者(各店舗)との間で結んだ代理契約書の写しを税務署へ提出する。

商店街における導入のヒントとして、①既に免税販売手続を行っている百貨店やスーパーが手続きを受託する。②外国人対応が得意な店舗やコンビニ・配送業者等の人や物が集まる施設に設置する。③補助金等を活用して新たに設置する。の3つが挙げられた。

カウンターのコアタイム運営も可能

終盤の質疑応答は下記のような内容。

○ディベロッパーより、免税手続カウンターのコアタイム運営は可能かどうかの質問があり、行政担当者より「構わないが、外国人旅行者が困らないよう分かり易い説明・案内をして欲しい。」と回答があった。

○小売業より、すでに一般型として営業している場合、委託型へ移行することは可能か、との質問があり、「再申請が必要。ただ許可が下りた時点で変わるので、商業施設の導入時期をふまえ税務署と相談すると良い。」と回答があった。

最後に行政担当者より、「地域によって多数の申請を受けている税務署もあり、早めに申請して欲しい。」との要望があった。