内閣府は令和6年版「男女共同参画白書」を公表した。これは男女共同参画社会基本法に基づき、男女共同参画社会の形成の状況等について国会に報告するものだ。今年度の特集テーマは「仕事と健康の両立~全ての人が希望に応じて活躍できる社会の実現に向けて~」となっている。同特集は、(1)社会構造の変化と男女で異なる健康課題(2)仕事、家事・育児等と健康課題の両立(3)両立支援は新たなステージへ、で構成されている。
たとえば、女性と男性では、健康課題の内容も課題を抱えやすい時期も異なるという前提に基づき、女性のキャリア形成・継続には仕事と家事・育児等の両立支援に加えて、女性特有の症状を踏まえた健康への理解・支援等が求められるとしている。実際、男性特有の病気は50代以降で多くなる傾向があるが、女性の場合は20代から50代の働く世代に多いとされている。
少子高齢化による労働力人口の減少、なくならない男女の賃金格差、女性の将来の職業選択に資する情報提供、リスキリングの機会提供など、制度・政策における課題は山積みとなっている。生涯現役を志す人が増加する現代、男女ともども尊厳と誇りを持って長い人生を送ることができる社会の実現が求められている。
■参考:内閣府|男女共同参画白書:男女共同参画社会基本法に基づき作成している年次報告書です|
https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/index.html