政府は今般、「令和5年度エネルギーに関する年次報告」(エネルギー白書2024)を閣議決定した。概要は以下の通り。
【福島復興の進捗】2023年8月に、「ALPS処理水」の海洋放出を開始した。「帰還困難区域」のうち、「特定復興再生拠点区域」の避難指示を2023年11月までに全て解除。また、希望する全ての住民が帰還できるよう避難指示解除の取組を進める「特定帰還居住区域」制度を創設した。
【カーボンニュートラルと両立したエネルギーセキュリティの確保】紛争や気候変動により海上交通の要衝で通航量が大幅減となり、化石燃料の市場価格は2010年代後半の2~3倍の水準が続く。GX、DXの進展により日本の電力需要がさらに増加する可能性も指摘される。省エネや脱炭素への投資促進策等を通じ、エネルギー危機に強い需給構造への転換が必要である。
【GX・カーボンニュートラルの実現に向けた課題と対応】2023年7月に「GX推進戦略」を策定、12月に「分野別投資戦略」をとりまとめた。COP28では「世界全体で再エネ発電容量3倍/エネルギー効率改善率2倍」が記載された。日本は「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)」の取組を架け橋として、アジアそして世界のGXに貢献していく方針。
■参考:資源エネルギー庁|エネルギーに関するさまざまな動きの今がわかる!「エネルギー白書2024」|
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/energyhakusho2024.html