Weeklyコラム 六十の手習い

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勤め人であれば定年、自営者(会社の社長)であれば事業承継の時期が近づいて、今後の人生の過ごし方を考える人が増えている。どんな事柄に取組むかは人により区々である。第一段階としては、定年後や事業承継後に始めたい仕事や趣味について情報収集を行う。第二段階としては、その為の勉強や練習等を行う。第三段階としては、退職して再就職や新規創業をしたり、趣味を活かして仲間と社会活動をしたりする。「六十の手習い」と言われるが、現代は65歳定年が普通であり、定年後にどんな過ごし方をするかは、人生の大問題である。一億総活躍社会が叫ばれているが、定年後又は事業承継後の人生を早くから用意する事が必要になっている。

例えば、宝石店3店を営んでいたA氏(現在75歳)は、10年前に事業承継を済ませたが、一般の経営者とは異なる手法で実現した。A氏は、まず55歳頃から事業承継を計画策定し、自らは一流を目指して宝石鑑定の勉強を基礎から本格的に開始した。その後、事業承継と同時に宝石鑑定の
事務所を立ち上げて、現在は宝石業界の中で大きな信用を獲得している。長寿社会を迎えて、定年後又は事業承継後からの過ごし方(従来のような余生と違う)を明確にする事がますます大事になっている。