環境省はこのほど、環境の保全に関する総合的かつ長期的な施策の大綱等を定める、第六次環境基本計画を閣議決定し公表した。
環境基本計画は、内外の社会経済の変化等に柔軟かつ適切に対応して、5年程度が経過した時点で見直される。第6次計画においては、第一次環境基本計画策定からちょうど30年という節目にあたり、「現在及び将来の国民一人一人のウェルビーイング/高い生活の質」の実現を環境政策の最上位の目標として掲げた点に特徴がある。また、現在直面している気候変動、生物多様性の損失、汚染という地球の3つの危機に対し、早急に経済社会システムの変革を図り、環境収容力を守り質を上げることで、経済社会が成長・発展できる「循環共生型社会」の実現を打ち出した。
重点戦略としては、〇新たな成長を導くグリーンな経済システムの構築〇国土のストックとしての価値向上〇統合的向上の実践の場としての地域づくり〇ウェルビーイングを実感できるくらしの実現〇科学技術・イノベーションの開発・実装〇国際協調の推進等を挙げている。
「環境・経済・社会すべてにおいて2030年が勝負の年」と位置づけ、今後年ごとに進捗の点検を行う。
■参考:環境省|第六次環境基本計画の概要|
https://www.env.go.jp/press/press_03210.html