帝国データバンクがこのほど発表した「2015年度の業績見通しに関する企業の意識調査」結果によると、全体の28.0%の企業が15年度は「増収増益」になると予想している。
「減収減益」を予測する企業は18.5%で、14年度実績見込みに比べて4.2ポイント低かった。この結果から、帝国データでは、「業績は総じて上向く傾向にある」と分析している。この調査は3月中・下旬、2万3,336社を対象に実施、回答率は46.5%だった。
従業員数別に見ると、1,000人を超える企業では49.6%が「増収増益」を予想。一方、51~100人の企業では27.9%、5人以下では23.8%となっている。帝国データでは「大企業中心に回復が進むと予想され、業績は規模間格差の拡大が懸念される」としている。業績見通しを振れさせる材料を尋ねた質問では、「個人消費」「原油・素材価格の動向」「所得」が上振れ材料・下振れ材料ともに上位に並んだ。また、下振れ材料では、「人手不足」(29.2%)が前年度に比べ9.7ポイントも上昇。「アベノミクス」の成果は100点満点で、平均64.2点だった。「経済政策の方向性が明確」といった意見が多かったが、「地方や中小企業が置き去りになっている」などの意見も出た。
■参考:帝国データバンク|特別企画 : 2015年度の業績見通しに関する企業の意識調査|
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p150406.html