Weeklyコラム 難しい経営変革

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事業の調子が良い時は、経営計画の変更や商品構成の根本的見直し等が難しいものである。車の運転に譬えれば、直線でスピードが出ている車が交差点で曲がろうとすれば、ブレーキを踏むからだ。勢いのある収益を捨てるような思いかもしれない。

生成AIの急速な普及によって、消滅する仕事が懸念されている。その中にはまさかと思うような仕事もあるが、経営ビジョン・商品構成・技術・販路・採用人材等の経営計画を大幅に変革する企業はまだ少ないようだ。ところで、時の話題になるような経済・社会・先端技術等の変化は、時間に比例して平均的に来るのではなく、特定の時点(シンギュラー・ポイント=特異点)に集中して現れる。まもなく団塊の世代が全員75歳を超えて、医療・介護その他サービスが大きな問題になるとか、脱炭素や環境経営、DXによる経営革新、働き方改革等による就労環境や評価方法の変化等が言われている。

経営計画の変革は、3~5年、更に10年の大きな経済社会の変動を前提にすると、既存の計画を白紙に戻し、長年蓄積してきた商品・自社技術・設備・人材等を入れ替える計画策定が必要かもしれない。大変難しい事であるが、時に計画策定リーダーは内部の反発を覚悟して取り組まなければならない。