中小企業庁はこのほど、いわゆる「2015年版中小企業白書」、及び「2015年版小規模企業白書」をとりまとめ公表した。小規模企業白書は、小規模企業振興基本法に基づく初めてのとりまとめとなる。
中小企業白書のポイントは、最近の中小企業等の動向の分析に加え、中長期的に中小企業・小規模事業者が直面する経済・社会構造や企業の収益構造の変化等について分析。第2部で「イノベーション・販路開拓」「人材の確保・育成」を取り上げ、商圏が広い事業者ほど積極的に取り組んでいる実態と、商圏が狭い企業も、取組によって利益を伸ばす可能性があることを示している。人材については、研究開発、営業、IT等の専門人材が不足している現状と、地域ぐるみでそうした人材の確保・育成に取り組んでいる事例の紹介などを行っている。また、地域資源の活用や地域社会の課題の解決を通じた地域活性化の取組についての事例を掲載している。
一方、小規模企業白書は、小規模事業者の業種構成や、親族の割合などを明らかにし、より中長期的な観点からの経済動向について分析している。また、時代の変化に翻弄されながらも地域とともに逞しく活動している様々な小規模事業者や支援機関の42の取組事例を紹介している。
■参考:中小企業庁|2015年版中小企業白書・小規模企業白書をまとめました|
http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/150424hakusyo.html