２０２３年の学習塾倒産は前年比２８．５％増の４５件で、５年ぶりに４０件を上回ったことが東京商工リサーチの調査で明らかになった。過去２０年では、１８年の４２件を上回り、最も多かった。
「新型コロナウイルス」関連倒産は１３件で前年を上回った。年次推移でも、２０年３件、２１年６件、２２年１１件、２３年１３件と増加。同社は「学習塾は合格実績やSNS、口コミの評判で受講生数が左右されやすいだけに、生き残りをかけて他の塾との差別化がより重要になっている」と指摘している。
原因別で見ると、販売不振が４１件（前年比４６．４％増）で最も多く、全体の９割を占めた。資本金別では、１０００万円未満が４１件（同４６．４％増）で、全体の９割を占めた。１０００万円以上５０００万円未満は４件（同４２．８％減）で、前年を下回った。
負債額別では、負債１億円未満が４３件（同３４．３％増）で、全体の９割超を占めた。地区別では、近畿が１８件（同６３．６％増）で最多だった。次いで、関東が１３件（同８．３％増）と続き、この２地区で約７割を占めた。以下、中部と中国が各４件（ともに同３３．３％増）と続く。件数が１０件を上回ったのは関東と近畿の２地区のみで、大都市圏に倒産が集中した。
■参考：東京商工リサーチ｜2023年の学習塾倒産 過去20年間「最多」の45件 市場拡大も、多様なニーズで「競争激化」｜
