「忙しい、忙しい」が口癖の人がいる。たとえ休日でテレビや新聞等を見ながらでも、「仕事が忙しい」を連発する。この人は仕事を辞めたら(定年退職)、突然この言葉を言わずにいられるのかと心配になる。
皆様は、こんな経験があるだろうか。筆者の友人から聞いた話である。「2週間であったが、朝5時から夜12時過ぎまで食事や入浴の時間も惜しんで仕事をした事がある。この時は、不思議にも口癖の忙しいという言葉さえ発する余裕が無かった」と。この話を聞いた時、人は仕事が通常より少し増えると簡単に「忙しい」と言うものだと思った。しかも、自分に向って「忙しい」とつぶやくことで、ますます多忙感が強まるようだ。
そこで、仕事が多い時に首尾良く仕上げて心身を安定させるためにも、筆者は例えば次のような対応策を考えた。(1)忙しいという言葉は、他人にも自己にも禁句とする。失職の経験がある方は共感すると思うが、「仕事がたくさんあって助かる」とつぶやく。(2)日常の仕事は、重要度や緊急度を基準に、予め優先順位を明確する(3)訪問日時や場所のアポ取り電話等をした際、相手が「忙しい」と言った時は、こちら側が日時や場所を提案する。「閑になったら電話を下さい」「また明日電話します」等は、殆ど効果が無い。