新型コロナウイルス感染拡大で打撃を受けた業界の一つだったカラオケ業界の業績が急回復している。東京商工リサーチは「カラオケボックス運営企業の業績動向調査」結果を発表した。それによると、全国の主なカラオケボックス運営企業１２４社の２０２２年度の売上高合計は２２５２億８７００万円（前年度比３８．５％増）で、３年ぶりに増収となった。
ただ、コロナ禍前の１９年度の売上高２７１３億２１００万円の８割強にとどまっており、同社は「回復はまだ道半ばといえる」と話している。
２０年度、２１年度はコロナ禍の影響を受け、利用者数が大幅に減少し、２年連続で減収となったが、２２年度は業界大手を中心に売上高が回復した。また、２２年度の当期純利益は１０６億３０００万円の黒字（２１年度は２３億９４００万円の赤字）で、大手企業の利益改善がけん引して３年ぶりに黒字転換した。
地区別では、増収率が高かったのは近畿の７５．０%（社数１２社）、以下、北海道（同５社）と中国（同４社）が各７１．４％、中部６３．６％（同７社）で、４地区で増収率が６割を超えた。一方、減収率では、九州２７．８％（同５社）、東北２３．１％（同３社）、関東１９．０％（同８社）、中国１４．３％（同１社）と続く。
■参考：東京商工リサーチ｜「カラオケボックス運営企業の業績動向」調査｜
