四半期決算短信の開示は拡充へ セグメント情報などを追加

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通常国会が6月21日に閉会となったが、「金融商品取引法等の一部を改正する法律案」(令和6年4月1日施行予定)については、衆議院は通過したものの、「我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案」の審議が長引いた結果、参議院での成立までには至らず継続審査となった。今後は、秋に予定される臨時国会での成立を目指す。

今回の見直しは、上場企業の第1・第3四半期については金融商品取引法上の四半期報告書を廃止し、四半期決算短信に一本化することにより、情報の重複を解消し企業の事務負担を軽減することが目的となっている。その一方では、情報開示の後退とならないよう四半期決算短信の開示項目への追加が検討される。

この点、6月7日開催の衆議院財務金融委員会では、日本維新の会の住吉寛紀議員の質問に対し、金融庁の井藤英樹企画市場局長が「例えば、セグメント情報やキャッシュ・フローの情報など、これまでと同様に投資家にとって必要な情報が提供されるよう今後取引所において投資家の意見や企業の意見を踏まえながら検討される」と回答。その上で、金融庁も取引所側と連携し、投資家に必要な情報が提供されるように環境整備を進めていく考えを示している。

■参考:金融庁|金融商品取引法等の一部を改正する法律案(令和5年3月14日提出)(継続審査)|

https://www.fsa.go.jp/common/diet/index.html