政府は今般、「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2023改訂版案」を取りまとめ発表した。計画書は新しい資本主義を実現する上で、の重要事項として(1)分配の目詰まりを解消し更なる正長を実現(2)技術革新に合わせた官民連携で成長力を確保(3)民間も公的役割を担う社会を実現、の三つを挙げている。
そして「人への投資」として、構造的賃上げと「三位一体の労働市場改革」を掲げ、リ・スキリングによる能力向上支援、個々の企業の実態に応じた職務給の導入、成長分野への労働移動の円滑化を推し進めるとしている。また、「GX、DXへの投資」および「スタートアップ育成5か年計画の推進」をそれぞれ約15頁とり、詳細に説明している。
対照的に「事業不振の場合の総合的な支援策と事業再構築・事業承継等を含めた退出の円滑化」は1頁程度でまとめた。概要は、「企業経営者が、事業不振の際に、M&A・事業再構築・事業承継・廃業等の幅広い選択肢について、早い段階から専門家に相談できる体制を、全国にある中小企業支援実施機関の体制整備も含めて、構築するとともに、企業経営者への早期相談の重要性について周知徹底を行う。あわせて、親族等に経営を託する事業承継税制の延長・拡充を検討する」としている。
■参考:政府|新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2023改訂版|
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/pdf/ap2023.pdf