厚生労働省では平成８年度から大学、短期大学、高等専門学校及び専修学校卒業者の就職状況等について実態を把握する調査を行っている。先般公表された令和５年４月１日現在の同年３月大学等卒業者の就職状況によると、大学生の就職率は９７．３％で対前年同期比１．５％上昇した。短期大学生は９８．１％（同０．３％上昇）、高等専門学校及び専修学校（専門課程）はそれぞれ９９．２％（同０．１％上昇）、９５．７％（同１．０％上昇）となった。
大学生の就職を男女別に見ると、男女ともに就職率は９７．３％（男子：同２．７％上昇。女子：同０．２％上昇）となった。大学別に見ても、国立大学では就職率が９７．４％で男女で差がなく、私立大学でも９７．２％で、同じく男女差がないという結果となった。
大学生の就職率はコロナ禍前の数年は９８％程度で推移してきたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、この３年間は９６％程度にとどまっていた。同省では事業主に対して、若者雇用促進法に基づく指針を踏まえて、未就職のまま卒業した者が少なくとも卒業後３年間は新卒枠で応募できるよう周知徹底を図る方針だ。時代の変化とともに従来の常識にとらわれない柔軟な採用活動が必要となっている。
■参考：厚生労働省｜令和４年度大学等卒業者の就職状況調査（令和５年４月１日現在）｜
