経済産業省は「デジタルインフラ(DC等)整備に関する有識者会合の中間とりまとめ2.0」を公表した。データセンター(DC)をはじめとするデジタルインフラを取り巻く状況や環境変化を踏まえ、今後のデジタルインフラ整備の考え方や方向性を再整理した。
中間取りまとめは、データセンターの8割超が東京圏・大阪圏に集中する中、それらを補完・代替する第三、第四の中核拠点の整備を北海道と九州で優先的に進めることが適当であると指摘している。政府は、自然災害等に対するレジリエンス(回復力)の強化、増大するデータセンターの電力需要に対する脱炭素電源の活用の必要性、さらなるデータセンターの整備に向けた適地確保の観点などから、データセンターの地方への分散立地を推進する方針を打ち出している。
中間とりまとめが北海道を優先候補に挙げたのは、北米との距離の近さや北極海を経由した欧州との接続可能性という地理的優位性に加え、再生可能エネルギーをはじめとする脱炭素電源活用のポテンシャルの高さ、土地利用の観点からも拡張性が高いことなどによる。九州に関しては、関東、近畿、中部に次ぐ規模の経済圏で、アジア諸国への接続性、太平洋、日本海、東シナ海という3海洋のハブとしての地理的優位性がある。
■参考:経済産業省|デジタルインフラ(DC等)整備に関する有識者会合の中間とりまとめ2.0を公表します|
https://www.meti.go.jp/press/2023/05/20230530004/20230530004.html