金融庁は12月27日、金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」報告を公表した。報告書では、第1及び第3四半期の開示義務を廃止し、四半期決算短信に一本化することとしている。
四半期決算短信は、当面は一律義務付けとし、任意化については将来的な検討課題としている。また、第1及び第3四半期については監査人のレビューを任意とするが、レビューの有無を四半期決算短信において開示することが考えられるとした。
上場企業については、開示義務が残る第2四半期報告書を、金融商品取引法上の半期報告書として提出することになるが、現行と同様、第2四半期報告書と同程度の記載内容とし、監査人のレビューを義務付け、提出期限は決算後45日以内とする。四半期報告書が義務付けられていない非上場会社は、現行の取扱いに加え、上場企業と同じく、第2四半期報告書と同程度の記載内容にレビューとすることも容認する。
そのほか、四半期報告書の廃止に伴い、半期報告書及び臨時報告書の法定開示上の重要性が高まることから、公衆縦覧期間を5年間に延長することとしている。なお、金融庁では1月23日に召集される通常国会に金融商品取引法の改正案を提出する方針だ。
■参考:金融庁・金融審議会|「ディスクロージャーワーキング・グループ」報告の公表について|
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20221227.html